<開業前の領収書を経費にする方法>創立費・開業費とは?【会計事務所職員が解説】

こんにちは、お金のよろず屋管理人のうーざんです。

最近は会社に属さず「フリーランス」で仕事をされる方や、サラリーマンでも「副業」を行う方も増えてきています。

いざ「起業しよう!」と思っても、そこに至るまでは様々な準備が必要になります。

もちろんそこには様々な支出が伴うものもあるでしょう。

そんな事業を始める前に支出したおカネの領収書、ちゃんと取ってありますか?

実は開業の準備のために使ったおカネでも経費にできるものがあるのです。

今回はそんな開業前にした支出について、経費にするための要件と手続きをお話していきたいと思います。

尚、「副業」で経費にできる支出についてはこちらの記事で詳しく解説していますのでこちらもあわせてご確認ください。

【最新 職種別節税対策】副業の経費はどこまで認められる?~会計事務所職員が解説~

開業費とは?

事業を始める前に、「開業準備のために特別に支出する費用」は「開業費」として経費に算入することができます。

具体的には、以下のようなものが「開業費」に該当します。

  1. 開業前の従業員採用のための費用及び支払った給料
  2. ビラなどの広告作成費用や、配布のための費用
  3. 公共施設を借りる場合などに、事業に使うための改良をした場合の改良費
  4. テナントの家賃及び賃貸のために支出した礼金や不動産屋の仲介手数料など
  5. 資格や許可などが必要な事業の場合の、必要な資格取得のための費用
  6. ホームページなどのウェブサイト構築費用(サーバー費用・ドメイン取得費用・製作費全般)で10万円未満のもの(10万円以上の場合もなりますが、固定資産になる場合があります)
  7. 業者等との打合せのための費用や旅費交通費など
  8. インターネットや電話の開通費用及び開業前の通信費
  9. 事業所が自宅などとは別の場合の「水道光熱費」

上記は一例ですので、上記以外でも「開業のために特別に支出した費用」であれば「開業費」として経費にすることが可能となります。

ところで、「特別に支出した」となっていますが、特別にとは具体的にどういったことをいうのでしょうか?

例えば⑤の資格や許可などの取得費用については、その資格の「必要性」が問われます。

例えば「英語教室」を開くために「TOEIC」や「英検」を受験した受験費用

などその資格がないと開業できないというわけではない

というものに関しては場合によっては税務署から否認されてしまう可能性もあります。

逆に、飲食店を始める場合の保健所の「営業許可」などは、それがないと開業できないため「開業費」として経費にすることができます。

上記の英語教室の場合の、「TOEIC」などは教室の広告のため(TOEIC950点の講師が教える英語教室!のような)と主張すればもしかしたら認められるかもしれませんが・・・。

⑨の「水道光熱費」なども事業のために新たに店舗や事務所を借りた(購入した)場合などの開業前の支出は認められますが、自宅で開業する場合には開業前の水道光熱費は認められない(家賃なども同様)と考えたほうが良いでしょう。

このように、

認められるかどうか=開業のために特別に支出したかどうか

という判断基準になりますので、この点を頭に入れてご自分でしたらどの経費が「開業費」に該当しそうか考えてみてくださいね。

また、開業前に行った店舗などの「内装工事」や、10万円以上の物品の購入などは、開業後の支出した場合と同様に「固定資産」として減価償却していくことになります(償却できるのは開業日からです)ので、その点もご注意ください。

開業費は原則「繰延資産」になるが、一括経費算入も可能

「開業費」は経費になりますが、いったんは「繰延資産」として固定資産台帳に計上し「減価償却(げんかしょうきゃく)」していくことになります。

「開業費」の償却年数は5年ですが、これを採用せず「任意償却(にんいしょうきゃく)とすることも可能です。

「任意償却」とはその名の通り、「任意の時」に好きな金額を償却できる制度で、

0から全額まで好きな金額を毎年の償却費とすることができます。

つまり、初年度は経費先行で赤字ならば償却せずに2年目で黒字になった段階で全額償却する

など文字通り任意に償却(=経費化)することが可能です。

また青色申告をしていれば、欠損金を翌年以降3年にわたって繰越すことも可能となりますので、その繰越金額との兼ね合いで、まずは繰越金額を使い切ってから償却するということもできるため

好きなときに経費計上可能できる非常に使い勝手のいい制度が「開業費」という繰延資産になります。

創立費とは

「開業費」と似た概念の費用として「創立費(そうりつひ)」というものもあります。

これは法人の場合に、会社の設立前に支出する費用のことをいいます。

具体的には、

  • 設立のための登記関係費用など
  • 設立のために金融機関に支払う手数料

などが「創立費」の具体例となります。この他にも会社設立前に、設立のために要した費用であれば原則「創立費」として経費計上が可能です。

「創立費」についても、税法上「任意償却」が可能ですので利益の状況などをみながら経費にすることが可能となります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

開業や法人の設立前に支出した費用でも、

きちんと領収書などの支払を証する書類と、何のために要した費用なのかを説明することができれば経費にすることは可能です。

また、「任意償却」を選択することでいつでも経費にできる点も「開業費」や「創立費」のメリットといえます。

利益の状況や税率の違いなどをうまく活用して経費にするタイミングを調整すれば、100%合法的な「節税法」としても活用が可能です。

起業を行う前から、こうした帳簿書類の管理や税法について理解しておくことで他の方との差がついてきます。

商売のことを理解することは一番大切ですが、きちんとおカネのことも理解しておくことで堅実な事業運営ができることと思います。

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旧帝国大学の経済学部を卒業後、大手地方銀行に就職。法人融資、個人への資産運用アドバイス、相続対策等の業務に従事。 より顧客の近くで仕事をしたいと一念発起し銀行を退職。会計事務所に就職し、お金にまつわる様々な顧客の悩み解決に向け日々活動している。 またファイナンシャルプランナー資格と保険販売資格も保有しており、顧客の保険見直しなどの悩み相談にも乗っている。