投資信託ー普通分配と特別分配の違いは?【元銀行員が解説】

はじめに

こんにちは、お金のよろず屋管理人のうーざんです。

個人の投資用非課税口座「NISA(ニーサ)」の普及もあり、日本の投資信託の純資産残高は2019年12月末に過去最高の123兆円を突破しました(一般社団法人投資信託協会 数字で見る投資信託より)。

額が大きくて規模感がイメージしづらいと思いますが、2019年の日本のGDPは物価変動の影響を除いた実質ベースで536兆円ほどになります。

したがって、国内の投資信託の純資産残高は日本のGDPの2割強の規模ということになります。

マイナス金利時代の定着や老後2,000万円不足問題も取り沙汰されるなか、日本でもかつてないほど投資に対する機運が高まっているようです。

本記事は投資信託の基本的な仕組みは理解されている前提で書いております。投資信託の仕組みを理解しているか少し自信がないという方は先にこちらの記事を読んでからこの記事を読まれることをオススメします。

投資信託をこれから始められる方向けに「投資信託のいろは」を丁寧に解説していますよ。

投資信託のメリット・デメリット【株との違いも解説】

そこで今回は、投資信託の配当ともいえる「分配金」についてお話したいと思います。

投資信託の分配金には「普通分配金」と「特別分配金」という2つの分配があることをご存知でしょうか?

投資信託の購入時の商品説明書である「目論見書」という書類には過去の分配実績やそのファンドの分配方針・頻度などが記載されています。

「普通分配」と「特別分配」の2つの違いについて正しく理解しておかないと、誤った投資判断をしてしまうことにもなりかねません。

本記事では元銀行員としてたくさんの投資信託を販売してきた筆者が、「普通分配」と「特別分配」の違いについて丁寧に解説していきますので是非とも最後まで読んで皆さんが投資信託の購入をされる際の参考にしていただければと思います。

普通分配金とは

普通分配金とは、株でいうところの「配当」と同じで

運用により生じた利益を投資家に還元するもの

です。

運用利益の先行的な払出しとなりますので、「普通分配金」には株の配当などと同じく所得税・住民税をあわせて20.315%(所得税15%・住民税5%・復興特別所得税0.315%)の税金がかかります。

多くの方が投資信託の購入にあたって開設する「特定口座」で「源泉徴収あり」を選択していた場合には口座入金時にこの税金が源泉徴収(控除)されて入金になります。

特定口座の仕組みやメリットなどについてはこちらの記事で詳しく解説していますので、こちらも是非あわせてご確認くださいね。

株・投資信託の税金の仕組み【確定申告不要を鵜呑みにすると危険!】

普通分配金のメリット

普通分配金のメリットとは何なのでしょうか?

先ほども申し上げた通り、普通分配金とは利益の一部払出しにあたります。

したがって、運用途中で儲かった部分の一部を受取ることができるためその部分については「利益が確定できる」という点です。

運用した成果をこまめに受取ながら生活費の足しや、ちょっとしたお小遣いとして使いたい方は分配頻度が高い銘柄を選ぶと良いかもしれません。

普通分配金のデメリット

では、普通分配金のデメリットはどういうところにあるのでしょうか?

繰り返しになりますが、普通分配金は利益の一部を先に払い出してしまうことになります。

そのため投資の複利効果を享受しづらくなってしまう点が普通分配金のデメリットといえます。

以下では実際の事例で投資の複利効果についてみてみたいと思います。

尚、事例をカンタンにするために税金その他の費用は考慮にいれていません。

当初100万円で購入した投資信託について毎年3%ずつ利益が出た場合に

A:毎年1回利益分の普通分配金の支払がある

B:普通分配金の受取なし

の2パターンについて10年後の運用成果を見てみたいと思います。

Aは1年後に3%増えて103万円になりますが、この3万円を普通分配金として受取るので、10年間これを繰り返すと利益は毎年の普通分配金の受取の

3万円×10回=30万円

になります。投資元本100万円に対する10年間のトータルリターンは30%になります。

一方Bは1年後103万円になりますが、普通分配金の支払がありませんので、2年目は103万円を運用することになります。

したがって、2年目終了時点の運用資産は

103×1.03=106.09万円になります。

これを繰り返していくと10年後の運用資産残高は

1,343,916円

となりますので

毎年分配金を受取った場合に比べると4万円ほど利益が多く出ることになります。

これが投資の複利効果です。

投資元本100万円に対する10年間のトータルリターンは34%ほどになります。

普通分配金を受取ることによって、投資元本が減少するため複利効果を得にくくなります。

そのためある程度の長期間で着実に資産を増やしていきたいという場合には、なるべく分配金の支払頻度が少ない銘柄を選ぶと良いでしょう。

近年はこの「複利効果」にスポットがより当たるようになってきたために分配金の支払が全くないという銘柄も増えてきています。

以前よりも銘柄が増えた分選択肢も多くなっていますので、是非とも自分の運用方針に合った銘柄を選択してくださいね。

「複利効果」を使って長期でじっくり資産を増やしたという方には「NISA」がピッタリです。

NISAについてはこちらの記事で詳しく解説していますので、是非こちらも是非あわせてご確認ください。

NISAのメリット・デメリットとは?【元銀行員が解説】

特別分配金とは

特別分配金とは別名を「元本払戻金」ともいいます。

普通分配金とは異なり、利益の還元ではないというところがポイントです。

「元本払戻金」とも呼ばれるだけあって、運用元本を削って配当を出しているイメージです。

100万円で購入した投資信託が、1年後に102万円になったとします。

投資信託の決算を経て、手元には5万円の分配が入金されました。

この場合、2万円が「普通分配金」で残りの3万円が「特別分配金」になります。

この分配金を受取った場合、100万円で購入した投資信託の分配金受取後の元本価格(基準価額といいます)は、97万円になってしまいます。

これが元本払戻金ともいわれる「特別分配金」の正体になります。

特別分配金のメリット

特別分配金のメリットはありません!

以上!

と言いたいくらい特別分配金を受取ることによる特段のメリットはありませんが、強いて挙げるならば

利益の有無に関わらず一定期間ごとにある程度決まった金額を受取れることが多い

という点でしょうか。

特別分配金を出すファンドというのは毎月分配金を支払うなど分配の頻度が高いことが多いです。

運用して増えたらラッキーだけど、増えなくても少しずつお金は受取りたい

というニーズであればこうしたファンドを選ぶのも選択肢のひとつかもしれませんね。

筆者個人的にはあまりオススメしませんが。。。

特別分配金のデメリット

先ほどの普通分配金のデメリットでお話した「投資の複利効果」についてですが、要するに

投資元本が大きければそれだけ同じ運用利回り(先ほどの例では年利3%)でもリターンは大きくなりますよ

という今更ご説明するまでもない至極当たり前のことを言っているだけだったりします。

100万円で投資した場合と、1億円で投資した場合、同じ3%の利回りでも増える金額は全然違いますよね。仕組みはこれと同じです。

増加した利息も含めて運用した方が運用で儲かったときのリターンは大きいですよ

ということをカッコつけて言った言葉が「投資の複利効果」なる言葉なんですね。

では逆もまた当然のことですよね。

投資元本が小さくなれば運用成果も小さくなりますよ

と。

特別分配金を受取ると、運用元本が減ってしまうということは先ほどご説明しました。

すなわち特別分配金のデメリットは、投資元本が小さくなってしまうため運用成果も小さくなってしまう可能性が高い

ということになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

以前は雰囲気でも毎月「分配金」を受取れると

儲かっている気がする

ため分配金をたくさん出す商品が人気でした。たとえそれが元本を少しずつ取り崩して受取っているだけだとしてもです。

しかし近年はだいぶ潮目が変わってきており、

やはり運用は長期でじっくり複利効果も取りながらやる方がいいよね

という風潮になってきています。日本も投資家人口が少しずつ増えてきて、少しずつ投資に関する知識も向上してきた結果でもあると思います。

自分の投資方針に合った商品を選ぶことが大事なのはもちろんですが、成果が出やすいのは

長期運用を前提とした設計で、複利効果も取れる商品

ということになると思います。

筆者の個人的なオススメ銘柄などはまたそのうちどこかで記事にできたらいいなと思っていますが、まずは皆さんが「分配金」に関する正しい知識をもったうえで、ご自分の投資方針に合った商品を選んでくださるといいなと思います。

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旧帝国大学の経済学部を卒業後、大手地方銀行に就職。法人融資、個人への資産運用アドバイス、相続対策等の業務に従事。 より顧客の近くで仕事をしたいと一念発起し銀行を退職。会計事務所に就職し、お金にまつわる様々な顧客の悩み解決に向け日々活動している。 またファイナンシャルプランナー資格と保険販売資格も保有しており、顧客の保険見直しなどの悩み相談にも乗っている。