コロナ関係緊急融資制度について【元銀行員が解説】

この記事の目次

はじめに

こんにちは、お金のよろず屋管理人のうーざんです。

最近コロナウイルスによる経済や金融への影響について書いた記事が多くなってしまっていますが、本日もまたコロナ・ショック関係の記事です。

コロナウイルスの感染者の急拡大(パンデミック)を防ぐため外出や旅行・飲み会などの自粛が行われているなか、飲食店や旅行関係をはじめとするほとんどすべての事業者への悪影響が深刻になってきています。

筆者の担当しているお客様のなかでも売上が大幅に減少し資金繰りに懸念が出始めている事業者さんも多くいらっしゃいます。

そこで今回は、コロナウイルス騒動により業績や資金繰りが悪化している事業者への3つの緊急融資制度についてご紹介したいと思います。

ニュース等でご覧になっているかもしれませんが、今は申込が殺到していて融資までに1か月以上かかるケースも増えてきているようです。

融資を待つ余裕がない場合には、請求書や売掛金を買い取ってくれる「ファクタリング」というサービスもあります。

入金は最短翌日と融資との最大の違いは入金までの期間の短さです。

そうしたスピードの速さを買われてか、今回の危機によって「ファクタリング」の申込も急増しているようです。

「ファクタリング」の利用を取引先などに知られることはありませんので、まずは問い合わせてみましょう。

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セーフティーネット保証5号融資

まずはじめにご紹介するのは、セーフティーネット保証5号融資制度についてです。

この制度は全国の信用保証協会(各都道府県にあります)の保証付き融資のうち、通常の保証枠とは別枠の保証枠で融資を受けられる制度です。

そもそも、「信用保証協会」とは中小規模の事業者が銀行から融資を受けやすくするために設置されている機関になります。

銀行から融資を受ける際に会社の代表者や事業主さんは連帯保証人となることが多いと思います。

「信用保証協会」はそれに上乗せして銀行に対して保証協会自身も連帯保証人となってくれるため、銀行に対しての信用度が増し中小事業者が借入をしやすくなるという機能を持っているのです。

この信用保証協会の保証金額には1事業者ごとの限度枠というものが設定されています。

具体的には「無担保」で借入可能な枠が8千万円、それに加えて担保付きで借入可能な枠が2億円の計2億8千万円が通常の限度枠となります(この枠のことを「一般枠」といいます)。

一方で今回ご紹介する「セーフティーネット保証」というのは「一般枠」とは別にさらに追加で2億8千万円の保証枠を設定するというものです。

実はセーフティーネット保証には1号から8号までの制度があります。

ただし、5号以外の枠は取引先の倒産や取引金融機関の破たん、あるいは突発的な災害の発生に伴う資金繰りの悪化がみられた場合に利用ができる制度ですので、とりあえずは5号保証のみ覚えておけば大丈夫です。

セーフティーネット5号保証の利用要件は

  • 最近3か月の売上高が前年同期比で5%以上減少していること
  • 中小事業者等であること
  • 経済産業省が指定する一定の業種であること

のみです。

実はこのセーフティーネット5号保証制度も従来からある制度なのですが、利用できる業種が限られており、特に金融危機の発生から時が経つにつれてかなり業種が絞られ製造業や運送業、一定の小売業などしか利用できない制度となっていました。

それが今回のコロナウイルス騒動で指定業種が大幅に拡大(40業種追加)され、利用しやすくなりました。

今回新たに追加されたのは飲食店などの「飲食サービス」に関連する業種や、旅館・ホテル、フィットネスクラブや学習塾などの40業種です。

他に追加された業種とこれまでの指定業種(引続き利用できます)についての詳細は下記の資料をご確認ください。

セーフティーネット保証5号の指定業種追加

セーフティーネット保証5号の(従前からの)指定業種(今回追加前)

尚、利用にあたっては直近3か月の売上が前期比で5%以上減少していることが要件となりますが、

今回は緊急事態につき、

特例的に直近1か月の実績で5%以上減少していることに加え、今後2か月も5%以上減少するという「見込み」があれば利用できます

ので、すでに売上が減少している事業者さんはすぐに最寄りや取引している金融機関に相談してみましょう。

セーフティーネット5号保証の良いところは、別枠で借りられるため保証限度枠いっぱいに借入している企業にとってはもちろんメリットがあるのですが、

それ以外にも突発的かつ不可抗力的な要因により資金繰りに支障をきたしている企業を救済する

という意味合いが強い制度なので

通常の融資よりも借入の審査自体がかなり企業寄りの審査となり借入しやすい

というメリットがあります。

元銀行員である筆者の経験談として、たしかにこういう側面があるといえますので資金繰りが不安な方は是非とも積極的な利用を検討してみてください。

セーフティーネット5号保証の概要についてはこちらの資料をご覧ください。

経済産業省 セーフティーネット保証5号の概要

また、これとは別に「セーフティーネット保証」の4号(突発的な災害による業績の悪化)の利用も可能となりましたが、売上減少要件が20%以上の減少とやや厳しいです。

一方で4号の場合は5号と異なり、金融機関の「責任共有対象外」といって銀行側の貸倒リスクがない制度となっているため、審査はめちゃくちゃ緩いのでもしも要件に当てはまるようであればこちらの利用も検討してみてください。

また、4号の場合は保証協会に払う保証料も5号より安くなるなどさらに事業者に寄り添った内容となっていますので、利用ができる場合は優先的に4号の利用を検討しましょう。

経済産業省 セーフティーネット保証4号の概要

新型コロナウイルス感染症にかかる衛生環境激変特別貸付

続いては、政府100%出資の「日本政策金融公庫」の新設制度です。

名前のとおり、今回の新型コロナウイルス感染症により業績に影響を受けた事業者を対象とする資金となります。

利用条件は

  • 旅館業、飲食店業、喫茶店業のいずれかを営む事業者
  • 最近1か月の売上高が前年または前々年の売上高と比べて10%以上減少していること
  • 中長期的には業績が回復し発展が見込まれること

を満たすこととなっています。

金額は飲食店、喫茶店の場合が1,000万円、旅館業は3,000万円で借入期間は7年までとなっています。

利用要件の3番目、中長期的な業績の回復については政府100%出資で貸出をする以上、基本的にはこのまま倒産してしまうような従前から右肩下がりの事業者さんは除きますよというくらいで、それほど厳しい要件ではないと推測されます。

先ほどのセーフティーネット5号保証もそうですが、こうした緊急融資制度については比較的審査が緩い傾向がありますので、まずは相談してみることをオススメします。

融資までに時間を要する場合、「繋ぎ」として返済不要である「ファクタリング」を利用することも検討しましょう。

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【北海道限定】緊急短期資金保障制度

最後に、今回のコロナウイルス感染者が国内で最も多く、事業者も大きなダメージを受けている北海道限定の制度についてご紹介します。

この制度は北海道にある「北海道信用保証協会」が独自に定めた制度で、昨年の胆振東部地震及び今回のコロナウイルス感染症による業績の悪化がみられる事業者全般を対象としています。

制度の概要は以下の通りです。

  • 今回のコロナウイルス騒動の影響を直接、または間接に受けていること
  • 借入期間は12か月以内
  • 原則は期日一括返済とするが、返済が困難な場合は長期資金への借り換えも可能
  • 借入可能上限額は、直近決算における平均月商の1か月分以内

となっています。

今回の騒動で影響を受けているとしているだけで、具体的な業績悪化の数値要件などは設定されていないため、かなり利用がしやすい制度となっています。

また、原則は1年以内の期日一括返済としながらも、返済困難な場合は長期への借り換え可能としておりその点もかなり利用しやすくなっています。

北海道の事業者さんで、現時点では大幅に業績が悪化しているわけではないが今後のために資金を確保しておきたいという方や、セーフティーネットや日本政策金融公庫の指定する業種以外の事業者の方はこちらの制度の利用を検討してみると良いのではないでしょうか。

尚、制度の詳細については下記のページをご覧ください。

北海道信用保証協会 緊急短期資金保証制度

まとめ

いかがでしたでしょうか?

繰り返しになりますが、こうした災害などの緊急時に提供される制度については、通常の融資と比べて借り入れ条件や審査などの面でかなり事業者側に寄り添った内容となっているケースが多いです。

これからの業績に不安を抱えていらっしゃる事業者の方は、まずは相談してみることをオススメします。

私自身もすでに担当しているお客様のために銀行の方を今回紹介した制度の利用について打合せさせていただきましたが、かなり親身になって相談に乗っていただけました。

ひとりで悩まず、まずは相談してみましょう。

また、今回ご紹介した制度以外にも各自治体でも既に様々な対策がすでに実施、あるいは実施される見通しとなっています。

どんな支援策が受けられるか気になる方は、自治体窓口に相談してみるのもよろしいかと思います。

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入金は最短翌日と融資との最大の違いは入金までの期間の短さです。

そうしたスピードの速さを買われてか、今回の危機によって「ファクタリング」の申込も急増しているようです。

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うーざん
旧帝国大学の経済学部を卒業後、大手地方銀行に就職。法人融資、個人への資産運用アドバイス、相続対策等の業務に従事。 より顧客の近くで仕事をしたいと一念発起し銀行を退職。会計事務所に就職し、お金にまつわる様々な顧客の悩み解決に向け日々活動している。 またファイナンシャルプランナー資格と保険販売資格も保有しており、顧客の保険見直しなどの悩み相談にも乗っている。