こんにちは、お金のよろず屋管理人のうーざんです。
(勝手に)「半沢直樹2とのコラボ連載企画」も第3弾となりました。
今回は作中にも頻繁に登場する「銀行員は人事が全て」は本当なのか?
についてみていきたいと思います。
半沢直樹の作中では、人事権を盾に半沢やその他の登場人物を自分の意のままに操ろうとする上司が登場します。
結論を少しだけ話すと、あれは
半分フィクション、半分現実
といったイメージでしょうか。このご時世あそこまで露骨に「人事パワー」を振りかざしてる人もそうそういませんが、
「減点方式」といわれる銀行の評価方式下での「人事パワー」は一般の事業会社よりも強いかもしれません。
今回はそんな「銀行員の人事の実態」についてお話していきたいと思います。
この記事の目次
銀行員のほとんどは人事に「興味津々」
銀行員の大部分は自分の人事はもちろんですが、
他人の人事にも「メチャクチャ興味津々」な人種です(笑)
かくいう筆者も銀行員時代は自分はもちろん、同期やかつての同僚などの異動先を逐一チェックしていました。
それどころか、退職した今でさえ銀行員時代の同僚や上司と会った際には、話題のほとんどが「誰々は今どこの支店にいる」などの人事に関する話題です。
それほど銀行員は「人事が大好物」なのです。
なぜそれほど人事に興味を持つのでしょうか?
答えは「異動先=支店名」でその人の人事評価がわかってしまうからなのです。
銀行の支店は、本店以外はどこの支店も外からみれば大体同じです。ですがそこで働く銀行員にとっては、
どこの支店で勤務するかはその後の銀行員人生を左右するほどの一大事
なのです。
銀行の支店には「店格(てんかく)」というものがあります。店格というのは、文字通り支店の“格”のことをいいます。
筆者の勤務していた銀行では「A級店舗」「B級店舗」といった形でいくつかのランクの店舗がありました。
こうした「店格」は銀行に勤務していると自然と頭に入ります。そのためどこの支店に転勤になるか、あるいはどこの支店から転勤してくるか、といった情報を知ることはそのままその人の銀行内での評価を知ることに等しいのです。
同僚の人事評価が「丸見え」状態だったら、やっぱり気にはなるのが人間です。
そんなわけで銀行員は他人の人事まですごく興味があるのです。
もちろん給料も差がつく
当然のことながら、人事評価によって給料の額にも差がつきます。これは銀行に限ったことではないですよね。
先ほどの「店格」の違いによって同じ「支店長」というポストでも年収で数百万円の差があったりします。
どんな綺麗ごとを言ってもやはりおカネは大事です。給与の額がそれだけ変わるとあっては、「人事は全て」とまでは言わないまでも、人事をチラつかせればいうことを聞いてしまう人も少なくないでしょう。
ちなみに「半沢直樹」の原作者である池井戸潤氏はバブル時代に銀行に勤務していた方ですので、その頃の銀行では筆者が勤めていた頃よりさらに「人事が全て」と言いたくなるような状況だったのかもしれません。
おまけ 銀行員の給与は右肩下がり
昔は都市銀行(今でいうメガバンク)の支店長クラスであれば「確定申告をする」のがふつうでした。
1か所からの給与のみの人で確定申告が必要な人といえば、給与収入額が2千万円以上の方です。
それほど高給取りだった銀行も今や斜陽産業のひとつに数えられているほどです。
給与水準も昔と比べると右肩下がりの様相を呈しており、今や銀行によっては支店長クラスでも1千万円に届かないということもあります。
それでも十分な高給取りだといってしまえばそれまでですが、銀行員は普通のサラリーマンよりも定年が早いです。
通常は50歳で役職定年を迎え、給与は大体半額になります。メガバンクであれば40代から続々と出向させられていきますので、その後の給与はやはり半分程度といったところです。
そのうえ、出向すると2年程度は銀行籍で銀行から給与が貰えますが、その後は完全に銀行を退職となるため出向先から受け入れてもらえなければそこで本当に退職になってしまいます(通常は出向先は銀行との強力なパイプがあるところが多いためそんなケースはあまりないですが)。
銀行が斜陽産業となってしまった理由については、こちらの記事で詳しく解説していますのでご興味のある方は是非ともこちらの記事もご確認ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今のご時世ですから「銀行員は人事が全て」とは言いませんが、「銀行員は人事が大好物」とはいえます。
それほどどこの支店に転勤するかで自分や他人の人事評価が丸わかりになる職種というのも珍しいのではないでしょうか。
次回の「半沢直樹コラボ連載企画」は、「銀行員の出向について」お話していきたいと思います。
お楽しみに!
以上、最後までお付き合いありがとうございました。
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