この記事の目次
はじめに
こんにちは、お金のよろず屋管理人のうーざんです。
(勝手に)「半沢直樹2コラボ連載企画」第6弾は「閉店後の銀行の様子」についてです。
銀行って15時で窓口が閉まったあとは何をしているんだろう?
と思ったことがありませんか?
私が銀行に就職したといったら、何人かから「15時で閉まったら片づけして帰れるんでしょ?いいよねー」なんて言われたことがありました。
そんなにホワイトな職場だったらどんなに良かったことか(笑)
今回は普通は見ることができない「閉店後の銀行の様子」についてお話していきたいと思います。
銀行員の仕事には大きく分けて2種類ある
銀行員の仕事には大きく分けて2種類の業務があります。
「閉店後の銀行の様子」を知る前に、この2つの種類の業務について整理しておきましょう。
預金・為替業務
銀行の業務の1つめは「預金・為替」業務になります。
「預金」は皆さんお分かりのとおり、窓口で預金を預かったり、出金の依頼で現金をお渡ししたりする業務です。
余談ですが窓口で現金を預かったり渡したりする人のことを「テラー」といいます。
現金を入出金したり振込ができたりする機械のことを「ATM」といいますが、このATMの真ん中のTは「Teller(テラー)」のTのことです。
※Aは「Automatic(自動)」、Mは「Machine(機械)」を表します
さて、話を戻します。
「為替(かわせ)」というのは、「振込」や「振替」などある口座から別の口座へ資金を移すことをいいます。
「預金・為替」業務を窓口係である「テラー」と、「後方・二線」などといわれる窓口の後ろで忙しそうに働いている人たちで分担して行っています。
また窓口に来店されたお客様からの依頼事務だけではなく、外回り担当の行員が得意先から預かってきた伝票や現金・小切手などの処理も「預金・為替」担当の人たちが処理してくれています。
融資・外為業務
銀行業務を2種類に分けたときのもうひとつの業務が「融資・外為」業務になります。
「融資」業務については、言わずもがなですが融資の案件を審査するための書類作成(稟議書といいます)や、契約書類などの準備・確認などの業務をいいます。
「外為(がいため)」業務というのは、「外国為替」を略したもので外国通貨との両替や、海外への送金、輸出入に関わる各種の事務のことをいいます。
これらの業務は一般的に皆さんが来店した際に目にする「窓口」とは別のフロアなどで行われていたりします。
比較的規模の小さな支店では、窓口の少し横や奥の執務スペースに座って書類と睨めっこしている銀行員の姿がみえることもありますが、あれが「融資・外為」業務を担当している人たちになります。
窓口が閉まったあとの銀行の様子
上記のように銀行の業務は大きく分けて2種類あり、「預金・為替」チームと「融資・外為」チームに分かれて仕事をしています。
そのため窓口が閉まったあとの様子も、それぞれのチームによって異なります。
まず「預金・為替」チームですが、こちらはその日のすべての現金の入出金と伝票の突合を行います。
伝票に記載された入金額・出金額の合計と、実際に預入・払出された現金が一致すれば突合完了です。
『半沢直樹』の世界でいうところの「ゴメイ(=ご明算の略だそうで、すべて計算が合いましたという符丁)」というやつですね。
これも余談ですが、「ゴメイ」という言い方は『半沢直樹』原作者の池井戸潤氏が勤務していた三菱銀行(今の三菱東京UFJ銀行)で使われている言葉だと思われ、筆者の勤務していた銀行では違いました。
すべての窓口の突合が終わった(ゴメイとなった)時点で、「預金・為替」チームはその日のお仕事は終了で帰ることができます(もちろん所定の勤務時間が終わればですが)。
巷でよくいう「1円でも合わないと銀行員は帰れない」というのは、このことを表しています。
次に「融資・外為」チームですが、こちらは基本的に窓口が閉まっていようといなかろうとやることは変わりません。
そのため15時で窓口が閉まったあともほとんど変わることなく仕事を続けています。
実は窓口が閉まって15時以降はATMコーナーなどを除くと銀行には入れなくなってしまいますが、融資のための打合せなどがある場合には行員専用の裏口から入ることができます(入るときにはインターフォンを押して中から開けてもらいます)。
そのため15時以降でも普通に銀行内でお客様と融資案件の打合せをしてたりします。
営業(外回り含む)は時間関係なく続く…
銀行内部の仕事としては、大きく分けて2種類で「預金・為替」チームと「融資・外為」チームで行っていますが、チーム関係なく全員が関係するのが営業です。
具体的にはクレジットカードやカードローンの営業、融資の営業、保険や投資信託などの金融商品の営業など、銀行員は様々な営業ノルマを背負っています。
先ほど
「預金・為替」チームはすべての伝票の突合が終われば仕事が終わって帰れる
といいましたが、営業に関しては別です。日々の窓口業務が終わったあとには電話での営業などを行っている銀行もありますので、こうした銀行の場合は残念ながら帰ることはできません(笑)
外回りも含めて銀行の「営業」には終わりがないのです。
特に9月(中間決算)と3月(本決算)はノルマの締め時期とあって支店のノルマを達成できていない場合は厳しいハッパがかけられます。
9月と3月の銀行のことは今でも思い出すだけで胃が痛くなります(笑)
銀行の営業というと以前は男性行員の仕事というイメージでしたが、最近は女性でも外回りを含め積極的に営業をさせられています。
特に保険や投資信託などの金融商品の営業となると、顧客側の信頼を得る落ち着いたセールスができる方が多いため女性は大活躍しています。
もしこれから銀行に入ることを経験している女性がいらっしゃったら、この辺りのことを頭に入れておくと良いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「銀行は15時に終わったら片づけをして帰るだけ」
なんてことは残念ながらありません。
銀行員が高級取り(最近はあまり言われないですが…)と言われるのは、実は残業代がかなり多いという面もあったりします。
窓口が閉まったあともそれだけ仕事をしているんですよね。
そんなわけで今回は「窓口が閉まったあとの銀行の様子」についてのお話でした。
次回の(勝手に)「半沢直樹2コラボ連載企画」は第7弾“「バブル入行組」と「ロスジェネ世代」の実態”についてお話していきたいと思います。
お楽しみに!
以上、最後までお付き合いありがとうございました。
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